近所の桜も、8割方咲いてます。
今週末も講習会参加された方、お疲れさまでしたm(_ _)m
今日はもうへとへとかと思いますが、復習は今週中にやっちゃいましょう!
というわけで。
先週思いついた映画を観に、静岡まで往復してきました。
以下、映画観た感想文なので、受験生の方は読み飛ばしてください。
いやー
面白かったです。
↓グーグルストリートビューで、美術館内の自転車用通路を通過できます~
「ようこそアムステルダム国立美術館へ」が前編で、閉鎖していたうちの5年分くらいだったので、、この映画が後編になるのかと思いきや。
今回は、閉鎖していた10年間について、ほぼ焼き直し状態。
そして、「ようこそ~」は、ドキュメンタリーとはいえ、市民活動家のサイクリストの猛反発、猛反対について、意見を主張して一歩も引かない彼らを「困った人たちだ」「いつまで経っても美術館がオープンできないじゃないか」という視線で描かれていました。
今回は、個々の立場からフラットに。
そうゆう意味で、ハナシの結末にシロクロつけることが目的ではなく(前回はシロクロついてなかった)、美術館がどうやって改装されたか、どうゆう想いがそこにあったか、という内容の記録映画となってました。
いやー
こう危機的状況になればなるほど、タニンゴトながらもう笑えてくるというか。
ドキュメンタリーゆえ、登場人物は訓練を受けた「役者」でないから余計。
混乱の原因としてはいくつか。
・増改築を繰り返して、迷路のようになっているので改修するところからスタート
・竣工当時から美術館の建物のド真ん中に自転車用の通路があって、一日1万3000台が通過する
・アムステルダムは、歩行者より、車より、自転車が最優先
(フットブレーキしかない自転車が多いため急に止れない、など)
・改修案が、その自転車通路を半分以上つぶして地下へ行く通路を設ける、というものだった
→猛反対に遭う原因
・入り口の位置が気に喰わない→館長の交代劇があった後蒸し返されるが、結局却下される。
・アムステルダム建築局が、竣工当時の建物のよさを壊すとストップがかかる(記憶アイマイ)
・増築棟が、今ある景観に見合わないため、やはり建設局からストップがかかる(記憶アイマイ)
・改修案はディテールまで詰めていなくて、施工の段階になって施工部隊が先走り、細部の仕上げでまたもめる
・展示品の並べ方について、内装建築家と学芸員の意見が対抗する
概ね、こんな感じかと。
既視感あるようなないような。笑
これまた、10年という月日の中で、とても役者では表現できなかった現実の悲喜こもごもが・・・
カメラワークも、状況が混乱すればするほど信頼関係が深まったようで。
美術館館長と学芸員、建築家、市民活動家も、管理人も。
ハナシが紛糾して切羽詰まった時に絶望感をあらわにしたり。
開館にこぎつけたときの、全てを終えたすがすがしい笑顔とか涙とか。
登場する一人ひとりに、そのたびにインタビューしてコメントもらったり。
打ち合わせに同席したり。
唯一、美術品修復ちーむは、黙々、淡々と、作業されてましたね。笑
あのような、集中しなければいけない作業の場に、カメラが入ること自体もなかなかないのでは。
いくつか、映画から記憶をもとに、引用します。
美術館館長一人目
「忍耐だ」
「またストップだ」
「また延期だよ」
「この美術館は、サイクリストたちと心中だ(ヤケクソ気味に)。」
「レンブランドの絵のことを考えるより、自転車について考える時間の方が長い」
改修案でコンペに勝ったスペインの建築家
「(サイクリストの改修案を聞いて)これでは、僕らがコンペで勝った意味がない。それだったら最初から僕らを選ばなければよかった。」
「もうどうでもいい、あの建物について、どうなったってかまわない。」
「サイクリストたちは、民主主義の悪用だ」
↓
「(開館後)これまでのことなんか、苦労なんか、ひとつもなかったかのように、すばらしいできばえだ。とても光栄に思っている。」
内装を担当したフランスの建築家(美術館内装専門)のパートナー
「(美術館の館長の意見を聞いて)彼らにはコンセプトがない。ただ「過剰だ」ということしか言わない。私たちは、必ずこれがよいと信念を持ってやってる。」
「争いには巻き込まれたくないの。」
↓
「(開館後)ほんとうにやってきてよかった。すばらしい出来栄え。」
サイクリスト
「人はシャレた入り口を見に行くわけでなく、絵を見に行くんだ。」
「美術館、美術品を美しく守りたいのと同様に、私たちは自転車に乗って美術館を通過するという文化を大事にしている。」
いつか行くことがあったら、感激しながらこの美術館とその展示を眺めることと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿